角田裕毅(RBフォーミュラ1)が2024年のF1ハンガリーGP予選でクラッシュした際に記録された衝撃は68Gに及んだ。これはおそらく、F1で発生した事故としては、記録が残されている中でトップ10に入る水準と考えられる。
例えば火災に至ったことで有名な2020年のバーレーンGPでのロマン・グロージャンの事故は67G、精密検査のためにマックス・フェルスタッペンが病院に搬送された2021年のイギリスGPでの事故は51Gだった。
68Gという衝撃は、角田裕毅の体重が55kgと仮定すると、少なくとも瞬間的に3.74トンもの力が身体に加わったということを意味する。
身体にこれほど大きな負荷を受けたにも関わらず角田裕毅はその翌日に、ラップを通して一息つく暇がない灼熱のハンガロリンク(気温30.5~35℃、路面温度40~50.1℃)で100分近くに渡ってステアリングを握り、繊細なタイヤを誰よりも上手く労り唯一の1ストップを成功させ、格上のアストンマーチン勢を交わして9位入賞を果たした。
クルマを降りた角田裕毅は左足を引きずるようにしてパルクフェルメを歩いていたが、これは事故による影響だったのかもしれない。
1977年のイギリスGPでデビッド・パーレイは、僅か66cmの間で時速175km/hからゼロにまで急減速する事故に遭った。推定179.8Gとされるこの事故の衝撃は当時、生還者が受けた中で史上最も大きな衝撃とされた。
なお2003年にインディカードライバーのケニー・ブラックは、テキサス・モーター・スピードウェイで214Gもの大事故に遭ったが一命を取り留め、18ヶ月を経て2005年のインディ500で復帰を果たした。
2002年に鈴鹿130Rでクラッシュしたアラン・マクニッシュの事故は69G、2007年のカナダGPでのロバート・クビサの事故は75G、そして2014年の日本GPで発生したジュール・ビアンキの悲劇的な事故はF1史上最大の254Gを記録した。
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Publish date : 2024-07-23 09:25:20
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